2020年06月25日

会員のおすすめ本の紹介(129)

2020年6月の例会で会員から寄せられたおすすめ本の紹介をします。




http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488118419


『緑のカプセルの謎』(ジョン・ディクスン・カー/東京創元社)

小さな村の菓子店で毒入りのチョコレート・ボンボンが売られ、それを食べた子供が亡くなるという痛ましい事件が起こった。捜査の為に村に入ったエリオット警部だが、その晩に村の実業家のマーカス・チェズニーが毒殺されてしまう。マーカスは自らが提案した持論を証明する寸劇の最中に、緑のカプセルを飲まされて殺害されたのだ。
寸劇はシネカメラで記録されていて、関係者には強固なアリバイがあるように見える。食い違う証言、謎の殺人者ネモ氏は、一体何者なのか。
エリオットからの要請に応じたフェル博士は事件の解明に乗り出し、証言の信頼性を検討する。

副題「心理学的殺人事件(旧訳~心学理的推理小説)」

【密室講義】に並ぶ【毒殺講義】(第18章~毒殺者とは)を含む、心理トリックの傑作。

「毒で人を殺したくなったら……これを覚えておきなさい。あらゆる形の殺人のうち、毒殺は逃げおおせることがもっともむずかしいとな」(ギデオン・フェル)

   

Posted by 佐賀ミステリ  at 18:49おすすめ本

2020年06月24日

会員のおすすめ本の紹介(128)

2020年6月の例会で会員から寄せられたおすすめ本の紹介をします。




https://www.shogakukan.co.jp/books/09406541

『闇という名の娘』(ラグナル・ヨナソン/小学館文庫)
 アイスランドのミステリーです。
 定年間際の女性刑事フルダは上司から2週間以内に席を譲るように言われる。担当していた事件からも外された彼女は、残りの2週間で未解決のロシア人女性難民の不審死事件に取り組むことにする。
 というとタイムリミットもののような感じですが、タイトルの通りそれだけではない深い闇を見せ始めます。後味悪い系が好きな方にお勧め。
 面白いのが、これが3部作の1作目というところ。え?どうするの、と思ったらなんと2作目以降は時間をさかのぼっていくようです。闇の底に降りていく展開が楽しみになります。

※画像は出版社からリンク  

Posted by 佐賀ミステリ  at 18:58おすすめ本

2020年06月23日

会員のおすすめ本の紹介(127)

2020年6月の例会で会員から寄せられたおすすめ本の紹介をします。




http://www.fusosha.co.jp/mysteryblog/2015/08/post-307.html

『ザ・リッパ- 切り裂きジャックの秘密』(シェリー・ディクスン・カー/扶桑社文庫)

 かの巨匠ディクスン・カーの孫娘の手になる、歴史ミステリ。
 ロンドンのマダム・タッソー蝋人形館を訪れた少女ケイティは、切り裂きジャック事件の展示を目にして、かの連続殺人の最後の被害者が自分の先祖であったことを知る。その直後、願い事を叶える石とされるロンドン・ストーンに触れた彼女は、1888年にタイム・スリップしてしまう。切り裂きジャック事件の渦中にあるロンドンで、彼女は未来の知識を駆使して事件を食い止め、先祖の命を救おうと奮闘するのだが……。
 スリリングな冒険活劇、時代を超えた男女のロマンス、散りばめられた歴史の蘊蓄などは、まさに祖父カー譲りで血は争えないといったところ。一方で、終盤の展開などには祖父とは一味違った個性が表れており、それもまた興味深いところ。カーの歴史ミステリが好きな人は、読んで損のない一作。
※画像は出版社からリンク  

Posted by 佐賀ミステリ  at 20:54おすすめ本

2020年06月22日

会員のおすすめ本の紹介(126)

2020年6月の例会で会員から寄せられたおすすめ本の紹介をします。




https://www.iwanami.co.jp/book/b268306.html


『法廷のなかの人生』(佐木隆三/岩波新書)

『復讐するは我にあり』で有名なノンフィクション小説の作家・佐木隆三さんの裁判傍聴エッセイ。
『つけびの村』の著者・高橋ユキさんの配信イベントでおススメ本として紹介されていた本です。
この本を読んでつくづく自分が裁判について知らな過ぎたと思いました。
このエッセイは被告人・弁護士・裁判官と裁判に関わる全ての人々の話が丁寧に描かれています。
作者が古典的名作小説を読んで自分の仕事を決めた書き下ろしの部分は特に興味深いです。

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Posted by 佐賀ミステリ  at 20:36おすすめ本

2020年06月21日

会員のおすすめ本の紹介(125)

2020年6月の例会で会員から寄せられたおすすめ本の紹介をします。




http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488028091


『銀色の国』(逸木裕/東京創元社)

 自殺対策NPO法人「レーテ」の代表・晃佑。ある日、自殺願望を乗り越えたと思っていた彼の友人が自殺。その死に不審を抱き調べ始めるうちにあるゲームの存在を知る。
 内容はとても重く、常に死がつきまとう。彼の周囲の人物も皆、心に闇を抱えながら生きている。主人公と並行して「死にたい少女」の内面の描写がとてもリアル。ゲームに関する描写もすごいので読んでいるうちに自分も何かに囚われてしまいそうになる。
 とても苦しい描写もあり目を背けたくなるものの読む手は止まらない。辛くても主人公の言葉は誰の心にも届くことだろう。
 ミステリーファンもファンでない方にもおすすめできる小説です。

※画像は出版社からリンク  

Posted by 佐賀ミステリ  at 18:07おすすめ本

2020年06月20日

会員のおすすめ本の紹介(124)

2020年6月の例会で会員から寄せられたおすすめ本の紹介をします。




http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488011031


『おれの眼を撃った男は死んだ』(シャネル・ベンツ/東京創元社)
10篇の作品が収められた短編集です。
一貫しているのは、弱い立場に置かれた人々の「ままならなさ」を描いているところでしょうか。
正直な話「ミステリ」として読むのは難しい作品が多いですが、心撃たれる人は撃たれるでしょう。
良質な、どの作品も粒ぞろいな短編集でした。

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Posted by 佐賀ミステリ  at 18:36おすすめ本

2020年06月19日

会員のおすすめ本の紹介(123)

2020年6月の例会で会員から寄せられたおすすめ本の紹介をします。





『ロンリー・ファイター』(ハーラン・コーベン/ハヤカワ・ミステリ文庫)
スポーツエージェントのマイロン・ボライターシリーズの第4作目。
今回扱うスポーツはゴルフです。
全米オープンで優勝争いをしている選手の息子が誘拐され、ボライターはその事件にかかわることになりますが、
これまで事件にいつも協力してくれていた親友のウィンは今回個人的な事情で協力を阻みます。
事件とウィンの過去という二つの読みどころがある作品です。

※画像は出版社からリンク  

Posted by 佐賀ミステリ  at 16:07おすすめ本

2020年06月18日

会員のおすすめ本の紹介(122)

2020年6月の例会で会員から寄せられたおすすめ本の紹介をします。




http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488296049


『P分署捜査班 終結』(マウリツィオ・デ・ジョバンニ/創元推理文庫)
現代イタリアの警察小説。一癖も二癖もある刑事たちが、
それぞれ問題や欠点、満たされないものを抱えながらも事件を解決していく物語です。
「P分署」はナポリにあるとされる架空の署で、ピッツォファルコーネ署の略。
キャラクターが魅力的であり、地道に捜査していく様は読みごたえがありおすすめです。

※画像は出版社からリンク  

Posted by 佐賀ミステリ  at 19:27おすすめ本

2020年06月17日

会員のおすすめ本の紹介(121)

2020年6月の例会で会員から寄せられたおすすめ本の紹介をします。




http://mainichibooks.com/books/novel-critic/post-719.html

『暗鬼夜行』(月村了衛/毎日新聞出版)

 主人公の教師が勤める中学校は、読書感想文に力を入れている。
 ある日、学校代表の「読書感想文」が盗作であるとのうわさがSNSで流れる。
 盗作元の読書感想文は数十年前のもので、学校図書館にはその年の作品集だけがなく、図書館は民間委託により郷土資料を廃棄し、確認することができない。
 うわさは本当なのか?嘘なのか?誰が何のために流したのか?
 疑心はやがて教室をのみ込み、学校の統廃合問題も巻き込みつつ、地域へと波及していく。。。

※画像は出版社からリンク  

Posted by 佐賀ミステリ  at 18:20おすすめ本

2020年06月16日

会員のおすすめ本の紹介(120)

2020年6月の例会で会員から寄せられたおすすめ本の紹介をします。




https://www.kadokawa.co.jp/product/321912000358/

『事件持ち』(伊兼源太郎/KADOKAWA)

【事件持ち】
自分の持ち場で頻繁に大きな事件が発生する記者を表す単語。揶揄でもあり、大きなヤマを踏めるわずかばかりの羨望も混ざっている。

千葉県下で起きた連続猟奇殺人事件。
この事件にかかわる主人公の記者と刑事は、お互い「事件持ち」と呼ばれている。
報道と操作、二つの使命の中で二人は悶え苦しむ。

ニュースについて考えさせられる作品。

※画像は出版社からリンク  

Posted by 佐賀ミステリ  at 18:40おすすめ本