2023年02月23日

会員のおすすめ本の紹介(226)

会員から寄せられたおすすめ本の紹介をし
ます。



https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784596766557

『頬に哀しみを刻め』(S・A コスビー 著 加賀山卓朗 訳/ハーパーBOOKS)

黒人のアイク、白人のバディ・リー。
普通なら出会うことのなかった二人。しかし彼らは息子たちを失った父親でありセクシャルマイノリティの息子たちを受け入れられなかった父親。分かり合えず、長く息子たちと距離を置いていた二人、しかし突然残忍な方法で息子たちを殺され初めて知る後悔と懺悔。いつしか二人の思いが血と暴力を生み…
クライムノヴェルでありながら美しく切なく何故か涙が止まらない。この世界は時に厳しく辛く苦しい、それでも希望がある事をこの物語は教えてくれます。
  

Posted by 佐賀ミステリ  at 19:29おすすめ本

2023年02月12日

会員のおすすめ本の紹介(225)

会員から寄せられたおすすめ本の紹介をし
ます。




https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784488011208

『グッゲンハイムの謎』(ロビン・スティーヴンス&シヴォーン・ダウド/東京創元社)

昨年の話題作『ロンドン・アイの謎』に続く、「ほかの人とはちがう」頭脳をもった少年
テッドを主人公とするジュブナイル第2作。おばさんを訪ねてロンドンからニューヨークに
旅行にやって来た、テッドたち。グッゲンハイム美術館で名画を鑑賞している最中、発煙
騒ぎが起こり、混乱の中でカンディンスキーの名画が盗まれるという事件が発生。警察は
この盗難事件の犯人として、おばさんを逮捕してしまう。おばさんの無実を晴らすべく、
テッドは姉のカット、いとこのサリムとともに、事件の謎に挑むが……。前作と同じく、
手堅く組み立てられた謎解きと、少年少女たちの爽やかな成長物語とが巧みに融合した、
良質なジュブナイル・ミステリ。大人から子供まで、安心して楽しめる1作。

  

Posted by 佐賀ミステリ  at 21:11おすすめ本

2023年02月12日

会員のおすすめ本の紹介(224)

会員から寄せられたおすすめ本の紹介をし
ます。

『水面の星座 水底の宝石』(千街晶之/光文社)

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784334974213

ミステリ的映画から犯罪小説、謎解きミステリまで、幅広く取り扱ったミステリ評論です。
扱うテーマも広く、語り手の必然性から「名探偵」の存在についてまで批評しています。
ネタばらしされる作品は多いですが(八割読んで・見ていればかなりすごいと思います)、大変な労作です。
「ミステリってなんだろう?」と思ったときに触れると良い刺激になるのではないでしょうか。

テス・シャープ『詐欺師はもう嘘をつかない』(服部京子訳)
一読して面白い青春クライムノベルです。分厚くはありますが、読ませます。ヤングアダルト小説としても良くできているのではないでしょうか。
主人公の恋人や友人との関係性や、事件によって訪れるその変化、主人公の壮絶な過去、そして成長・アイデンティティの確立まで目の行き届いた作品だと思います。
  

Posted by 佐賀ミステリ  at 21:01おすすめ本

2023年02月12日

2023年2月の例会を開催しました

佐賀ミステリファンクラブ2023年2月の例会を開催しました。

今月の例会は対面とオンラインで実施しました。
対面10人、ZOOM5人、計15人の参加がありました。
また、文藝春秋社の翻訳小説部門統括を務められている永嶋俊一郎氏が、ゲストとしてご参加くださいました。

〇日時:2月12日(日)13時~17時
〇課題本:『魔王の島』
〇内容:
 ①おすすめ本紹介
 ②課題図書の感想
 ③課題図書についてのフリートーク等

読書会では、
・反則的なオチだが、それを商業作品として成立させているのが凄い
・ストーリーには惹きつけられたが、オチのつけ方がもったいない
・最後に明かされる登場人物の心情に共感できて、何とも言えない独特の読後感だった
・最終的に真相として提示されているものが、本当に真相だという保証もないのでは
・読み味が同じフレンチミステリの『ウサギ料理は殺しの味』に似ている
・ミステリと思って読むと困惑したが、どういう小説か理解した上で読み返すと面白い
・ロマン主義から暗黒小説に至るフレンチミステリの伝統を継いだ作品
・第2部に入ったところで、「この話はどこに向かっているんだろう」と不安な気にさせられた
・猫がひどい目に遭うシーンがあって、読むのが辛い
・オチよりも途中のストーリーを評価したい
・かなり早い段階でネタが読めてしまい、その予想通りだったのでガッカリした
・展開が非常に好みで、短時間で一気に読めた
・作中で重要な働きをする曲を聞きたくなる
・全体的に面白いが、ところどころに整合性が取れていないところがある
・冒頭に置かれているフレーズにゾクっとさせられた
・読むと他の人の意見が聞きたくなる、読書会向きの作品
などの意見が出るとともに、日本とフランスのミステリ観の違いや、ミステリにおける登場人物表の作り方の難しさ、<信頼できない語り手>と<後期クイーン的問題>の取り扱い方などにも話が及び、有意義な会となりました。   

Posted by 佐賀ミステリ  at 20:33例会