2024年07月22日

2024年7月の例会を開催しました

佐賀ミステリファンクラブ2024年7月の例会を開催しました。今月の例会は、天候不良につきオンラインで実施、18人の参加がありました。

〇日時:7月14日(日)13時~17時

〇課題本:ママは何でも知っている』(ジェイムズ・ヤッフェ/ハヤカワ・ミステリ文庫)

〇内容:

 ①おすすめ本紹介

 ②課題図書の感想

 ③課題図書についてのフリートーク等


読書会では、

・安楽椅子探偵ものが合わなくて、以前途中で読むのをやめていた。

・謎解きものとして色々考えられているが、短編の技術的な限界を感じた。

・嫁姑の仲が、笑えないくらい悪い。

・ミステリとして読むのもよし、ママのキャラクターとか人間味を楽しむのもよし。

・短編が得意な作家なのかと思う。

・ママの親戚の誰某によく似ているというところが、クリスティのミス・マープルみたいな感じ。

・今までの海外ものの課題図書の中で、一番スラスラ読めた。

・3つないし4つの、いかにも事件とは何ら関係のなさげな質問を息子に投げかけるところが、読者を煙に巻いていく。そこは、作家として苦労したところであろうと思われる。

・書いていて楽しかったのだろうなと、微笑ましい感じがした。

・嫁姑は、本当は仲がいいのではないか。

・切れ味鋭い短編ミステリ。

・細かいアイテムの使い方がうまい。

・人間の心理をヒントに解決していくのだが、心理というか偏見なのかというところも割とある。

・ママの質問は、出す情報と隠す情報の区別が上手い。

・こういう本がミステリ世界にちゃんと存在しているという事を知れてよかった。

・人間の心理を見抜く目と、世間一般の常識、豊富な人生経験を活かした作品である。

・料理が全て美味しそう。

・シンプルな形式の中で、いかに読者の驚きを引き出すか、読者の意表をつくかというところに知恵を出した短編集である。

・人物の体型が、最初と最後で変わっていたりする。そういう風にキャラクターが変わろうと、そういったものはあまり重視せずに様式の中で作品を楽しむ読み方が出来た。

・探偵が若くないのもいい。キャリアを重ねた人間が活躍してくれるのが頼もしく、読み応えあった。

・日本で独自に編まれた短編集で、登場人物の作り方も殺伐としていないところも、日本人に好まれる感じである。

・この形式でミステリを書いていく上で、どういう風に書いたら面白いかという事のツボを抑えた作品である。

・最初の頃は作者も若くて、作り物パズルを追求するスタンスだったが、後半は年齢を重ねてママのプライベートな人間性が出てきたり人間の哀愁が絡んできているところが、この短編集いいねと感じる。

などの意見が出るとともに、過去の安楽椅子探偵ものについてや安楽椅子の意味、果ては安楽の意味など白熱した議論が交わされて、非常に面白い会になりました。  

Posted by 佐賀ミステリ  at 18:03

2024年07月19日

会員のおすすめ本の紹介(254)

『ママ、手紙を書く』
(ジェームズ・ヤッフェ/創元推理文庫)

名短編集『ママは何でも知っている』の<ブロンクスのママ>が、ニューヨークから西部の田舎町に
舞台を移して活躍する長編シリーズ、通称<メサグランデのママ>の第1作。町の大学の英文学科の
助教授が殺害され、被害者とライバル関係にあった同僚に嫌疑がかかる。この容疑者の友人でもある
公選弁護人のデイヴは、弁護の依頼を受けて捜査に乗り出す。そんなデイヴから捜査の話を聞いて、
次々と重要な事実を見抜き、的確なアドバイスを繰り出していくママ。彼女が最終的にたどり着いた
結論とは……。
捜査小説と安楽椅子探偵ものの魅力が巧みに融合し、歳を重ねた著者の円熟ぶりが感じられる一作。
保守的なアメリカの田舎町で虐げられるマイノリティーに、ママが向ける優しい視線も、余韻を残す。
https://www.tsogen.co.jp/sp/isbn/9784488103156  

Posted by 佐賀ミステリ  at 01:03