2020年09月21日
会員のおすすめ本の紹介(151)
2020年9月の例会で会員から寄せられたおすすめ本の紹介をします。

http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488437039
『死の快走船』(大阪圭吉/創元推理文庫)
戦前最高の本格探偵小説作家・大阪圭吉の傑作集第3弾。
鉄道の駅員が見つけた三の字づくしの奇妙な乗客の物語「三の字旅行会」や、家具売り場の値札が毎晩付け替えられるという悪戯が思わぬ展開を見せる「正札騒動」など、都会の日常風景の中で魅力的な謎を作り出す作者の持ち味が発揮された作品が満載。
ド本格ばかりでなく、秘境探検物や時代物など多彩なジャンルの作が収められており、この作家の幅広い活躍を垣間見ることもできる。大阪圭吉という作家にまだ触れたことがない人は、まず既刊の『とむらい機関車』『銀座幽霊』を、この2冊を既に読んでいる人は本書を、ぜひ手に取っていただきたい。

http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488437039
『死の快走船』(大阪圭吉/創元推理文庫)
戦前最高の本格探偵小説作家・大阪圭吉の傑作集第3弾。
鉄道の駅員が見つけた三の字づくしの奇妙な乗客の物語「三の字旅行会」や、家具売り場の値札が毎晩付け替えられるという悪戯が思わぬ展開を見せる「正札騒動」など、都会の日常風景の中で魅力的な謎を作り出す作者の持ち味が発揮された作品が満載。
ド本格ばかりでなく、秘境探検物や時代物など多彩なジャンルの作が収められており、この作家の幅広い活躍を垣間見ることもできる。大阪圭吉という作家にまだ触れたことがない人は、まず既刊の『とむらい機関車』『銀座幽霊』を、この2冊を既に読んでいる人は本書を、ぜひ手に取っていただきたい。
2020年09月18日
会員のおすすめ本の紹介(150)
2020年9月の例会で会員から寄せられたおすすめ本の紹介をします。

https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000323810
https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000343625
『忌み地 怪談社奇聞録(弐)』(福澤徹三・糸柳寿昭/講談社)
怪異が起きる場所-忌み地
階段社の糸柳さんと上間さんが全国各地に足を運び直接いわくつき物件や体験者に取材。それを元に福澤さんが書き起こす手法が新鮮。
取材時に怪しいと警察に通報されたり、怒られたり、犬に噛まれたり、「もっと頑張れ」と子供に叱咤されたり。クスッとなる場面も。ただ、その過程を追って行くと恐ろしい話に遭遇し、リアルに読者も体験したかのような錯覚に陥ります。実話怪談は結末がないだけにミステリー要素も高く、怖い話が好きな方におススメします。

https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000323810
https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000343625
『忌み地 怪談社奇聞録(弐)』(福澤徹三・糸柳寿昭/講談社)
怪異が起きる場所-忌み地
階段社の糸柳さんと上間さんが全国各地に足を運び直接いわくつき物件や体験者に取材。それを元に福澤さんが書き起こす手法が新鮮。
取材時に怪しいと警察に通報されたり、怒られたり、犬に噛まれたり、「もっと頑張れ」と子供に叱咤されたり。クスッとなる場面も。ただ、その過程を追って行くと恐ろしい話に遭遇し、リアルに読者も体験したかのような錯覚に陥ります。実話怪談は結末がないだけにミステリー要素も高く、怖い話が好きな方におススメします。
2020年09月16日
会員のおすすめ本の紹介(149)
2020年9月の例会で会員から寄せられたおすすめ本の紹介をします。

http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488265106
『その裁きは死』(アンソニー・ホロヴィッツ/創元推理文庫)
トリックというようなものはないものの、伏線の貼り方が見事。
序盤で「この時点で、わたしはすでに手がかりを三つ見のがし、二つ読みちがえていた」とか言われたら、引き込まれてしまうじゃないですか。
この作品単体でももちろん面白いが、探偵役のホーソーンの過去についてほんのちょっとずつ小出しにしていく構成もシリーズものとして心にくい。
心配なのは語り手のホロヴィッツがあと8作無事に書き上げられるか(リアルではなく作品中の話)。今回も結構危ない目にあってしまいます。

http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488265106
『その裁きは死』(アンソニー・ホロヴィッツ/創元推理文庫)
トリックというようなものはないものの、伏線の貼り方が見事。
序盤で「この時点で、わたしはすでに手がかりを三つ見のがし、二つ読みちがえていた」とか言われたら、引き込まれてしまうじゃないですか。
この作品単体でももちろん面白いが、探偵役のホーソーンの過去についてほんのちょっとずつ小出しにしていく構成もシリーズものとして心にくい。
心配なのは語り手のホロヴィッツがあと8作無事に書き上げられるか(リアルではなく作品中の話)。今回も結構危ない目にあってしまいます。
2020年09月15日
会員のおすすめ本の紹介(148)
2020年9月の例会で会員から寄せられたおすすめ本の紹介をします。

https://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014599/
『楽園とは探偵の不在なり』(斜線堂有紀/早川書房)
2人殺せば地獄に堕ちる世界で起こる連続殺人事件。孤島×館×クローズドサークルと聞いたらミステリーファンとしては読まずにはいられません。
本格ミステリと特殊設定の融合。そしてグロテスクでありながら魅惑的であり。
常に「探偵の存在意義とは?」「正義は存在するのか?」を問われ、主人公が苦悩する時、読者もその意味を一緒に問われているように感じます。
唯一無二な斜線堂さんワールドに浸って欲しいと思います。

https://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014599/
『楽園とは探偵の不在なり』(斜線堂有紀/早川書房)
2人殺せば地獄に堕ちる世界で起こる連続殺人事件。孤島×館×クローズドサークルと聞いたらミステリーファンとしては読まずにはいられません。
本格ミステリと特殊設定の融合。そしてグロテスクでありながら魅惑的であり。
常に「探偵の存在意義とは?」「正義は存在するのか?」を問われ、主人公が苦悩する時、読者もその意味を一緒に問われているように感じます。
唯一無二な斜線堂さんワールドに浸って欲しいと思います。
2020年09月14日
会員のおすすめ本の紹介(147)
2020年9月の例会で会員から寄せられたおすすめ本の紹介をします。

https://www.kadokawa.co.jp/product/322002000892/
「空想クラブ」(逸木裕/KADOKAWA)
一人の少女の死。彼女は何故死んだのか?
逸木裕さんは「孤独を持つ人々」「社会との距離のある人々」「現実となかなか折り合えない人々」に惹かれて小説を書かれているとお聞きしました。
残酷な世界・選べない世界・厳しい世界で人はどう生きていくのか?その目線は時に辛く時に優しく。
ある意味救いのない物語は現在ミステリーでも多く描かれていますが、逸木さんの書かれるリアリズム「空想クラブ」の主人公たちの生き方はきっと読者の心を打つと思います。
閉塞感のある世界に一筋の光を灯す、美しい物語です。

https://www.kadokawa.co.jp/product/322002000892/
「空想クラブ」(逸木裕/KADOKAWA)
一人の少女の死。彼女は何故死んだのか?
逸木裕さんは「孤独を持つ人々」「社会との距離のある人々」「現実となかなか折り合えない人々」に惹かれて小説を書かれているとお聞きしました。
残酷な世界・選べない世界・厳しい世界で人はどう生きていくのか?その目線は時に辛く時に優しく。
ある意味救いのない物語は現在ミステリーでも多く描かれていますが、逸木さんの書かれるリアリズム「空想クラブ」の主人公たちの生き方はきっと読者の心を打つと思います。
閉塞感のある世界に一筋の光を灯す、美しい物語です。
2020年09月13日
2020年9月の例会を開催しました
佐賀ミステリファンクラブ2020年9月の例会を開催しました。
9月の例会もオンラインで開催しました。
17名の方にご参加いただきました。
〇日時:2020年9月13日(日)13時~17時
〇課題本:『江戸川乱歩傑作選』
〇内容:
①おすすめ本の紹介
②課題図書の感想
③課題図書についてのフリートーク 等
読書会では
・有名なので読んだ気になっていたのが、実はイメージだけできちんと読んでいないことに気がついた。
・日本ならではの暗号を思いついた喜びはいかほどだっただろう
・この作品集は、まさに乱歩の傑作を集めたいいとこどりの作品。しかし、ここに「押絵と旅する男」があればもっと美しかっただろう。
・この作品集は、昭和35年に発行されているが、令和2年には107刷であるなど愛され、読まれ続けている。
・文章が心地よく、旧かなづかいのものでもすらすら読める。しかし、黒い誘惑がある文章である。
・文章は黒岩涙香や谷崎潤一郎の影響がある。
・「芋虫」を読み返すと、グロテスクだがラブストーリーだった。最後はとても美しい。
・乱歩は”本格”を求めたが”変格”の作家であった。
・日本に江戸川乱歩がいなければミステリはこんなに普及していなかった。海外作品も積極的に日本に紹介した。また、幻想文学を大衆化した。
・乱歩の幻想は、夢か現実かよくわからないもの、日常の隣の非日常。そこが心地いい。
・乱歩は幻想的ではあるが、現実を手放せない人だった。
・「赤い部屋」などは、人間の持っている黒い部分を現した小説。
・明智小五郎の造形は見事。探偵は犯人の裏表であることを表現している。
・乱歩は心のふるさと
・この本はこっそり読むのがふさわしい。
など、作品のの感想、乱歩の感想がでました。
皆で語らい、竹本様の乱歩論を聞き、贅沢な時間を過ごしました。
9月の例会もオンラインで開催しました。
17名の方にご参加いただきました。
〇日時:2020年9月13日(日)13時~17時
〇課題本:『江戸川乱歩傑作選』
〇内容:
①おすすめ本の紹介
②課題図書の感想
③課題図書についてのフリートーク 等
読書会では
・有名なので読んだ気になっていたのが、実はイメージだけできちんと読んでいないことに気がついた。
・日本ならではの暗号を思いついた喜びはいかほどだっただろう
・この作品集は、まさに乱歩の傑作を集めたいいとこどりの作品。しかし、ここに「押絵と旅する男」があればもっと美しかっただろう。
・この作品集は、昭和35年に発行されているが、令和2年には107刷であるなど愛され、読まれ続けている。
・文章が心地よく、旧かなづかいのものでもすらすら読める。しかし、黒い誘惑がある文章である。
・文章は黒岩涙香や谷崎潤一郎の影響がある。
・「芋虫」を読み返すと、グロテスクだがラブストーリーだった。最後はとても美しい。
・乱歩は”本格”を求めたが”変格”の作家であった。
・日本に江戸川乱歩がいなければミステリはこんなに普及していなかった。海外作品も積極的に日本に紹介した。また、幻想文学を大衆化した。
・乱歩の幻想は、夢か現実かよくわからないもの、日常の隣の非日常。そこが心地いい。
・乱歩は幻想的ではあるが、現実を手放せない人だった。
・「赤い部屋」などは、人間の持っている黒い部分を現した小説。
・明智小五郎の造形は見事。探偵は犯人の裏表であることを表現している。
・乱歩は心のふるさと
・この本はこっそり読むのがふさわしい。
など、作品のの感想、乱歩の感想がでました。
皆で語らい、竹本様の乱歩論を聞き、贅沢な時間を過ごしました。
2020年09月11日
会員のおすすめ本の紹介(146)
2020年8月の例会で会員から寄せられたおすすめ本の紹介をします。

https://www.shogakukan.co.jp/books/09386577
『ボニン浄土』( 宇佐美まこと/小学館)
江戸時代末期、船が遭難し、小笠原島に漂着した。そこは、白人や南方系の人々が住んでいる島だった。そして、舞台は現代に移り、チェロを弾けなくなった少年と父親、自分の出生の秘密を調べに来た男の話になる。過去と現代の話が、どうつながるのかと、思っていたら、最後はこうくるのねえ。骨太のミステリードラマでした。宇佐美まことの代表作になると思います。
https://www.shogakukan.co.jp/books/09386577
『ボニン浄土』( 宇佐美まこと/小学館)
江戸時代末期、船が遭難し、小笠原島に漂着した。そこは、白人や南方系の人々が住んでいる島だった。そして、舞台は現代に移り、チェロを弾けなくなった少年と父親、自分の出生の秘密を調べに来た男の話になる。過去と現代の話が、どうつながるのかと、思っていたら、最後はこうくるのねえ。骨太のミステリードラマでした。宇佐美まことの代表作になると思います。